記事情報
- カテゴリ
- 2026-02-03 ・散歩・お花
- 投稿者
- 峯鉢
- タイトル
- 冬枯れの散歩道
- リード文
- 毎年この花に出会うのが楽しみで散歩にでる。
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一月末日、日差しはあるが、まだまだ寒々とした景色の中、散歩に出た。八幡坂を下ると、ロウバイが目に飛び込んできた。
ロウバイは「老梅」ではなく、もちろん「狼狽」でもなく、蝋細工(ろうざいく)を思わせる花、「蝋梅」あるいは「臘梅」である。
蝋梅の小さな黄色の花は、冬枯れの散歩道を楽しませてくれる。そして近づくと上品な甘い香りがして、心が和む。毎年この花に出会うのが楽しみで散歩にでる。この花に出会うと心が弾む。「春がもうすぐそこに来ているよね!」
蝋梅やきらめく花に一目ぼれ
ロウバイは、ウメ、サザンカ、スイセンと合わせて「雪中の四友(せっちゅうのしゆう)」と呼ばれ、
寒さに耐えながらも美しく咲く姿が、まるで友人のようであることから名付けられました。
今年も冬の厳しい寒さの中、近所の植木畑や日当たりの良いお庭で健気に咲いている花達を眺めながらの散歩は楽しいものである。
蝋梅や四友もともに咲きにけり
芥川龍之介は、蝋梅の木が大好きだったと書き残しています。
その蝋梅の木の枝に雪が積った様子を句に残しました。
〜臘梅や雪うち透(す)かす枝のたけ〜
蝋梅/臘梅は、冬の季語です。
夏目漱石には、ロウバイが登場する作品があります。
1909年(明治42年)刊行の短編集『永日小品』の中の『懸物』がそれです。
老人が、先祖伝来の懸物をさる好事家に売ったが、売り払った懸物が気にかかり、もう一遍見せて貰いに行ったら、「四畳半の茶座敷にひっそりと懸かっていて、その前には透き徹るような臘梅が活けてあった。」
蝋梅をこよなく愛した歌人・窪田空穂(くぼた・うつほ)に次の短歌があります。
蠟梅の 老いさびし香の ほのぼのと わが枕べを 清くあらしむ
今年の蝋梅を見てやってください。
葉より先に花だけがポツポツと咲くロウバイ。近づくと上品な甘い香りがする。英名は “Winter sweet"。
ロウバイやぁ!お友達のウメ、サザンカ、スイセンもみんな咲いてるよ!

