記事情報
- カテゴリ
- 2026-01-13 ・旅と○○
- 投稿者
- よしみ
- タイトル
- 旅と娼婦
- リード文
- ドアがノックされた、ドアを開けると、お客様の一人が・・・
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羽田発KLMオランダ航空、アンカレッジ経由の北回り便でアムステルダムに着陸、乗り換えてパリのオルリー空港に夕方到着した。パリ・ロンドン8日間の社員旅行で私にとっては、ヨーロッパへの初めての添乗だった。それ故50年以上たった今でもそのツアーの出来事は鮮明に覚えている。
翌日は、朝からパリの市内観光とショッピング、日本語を流暢に話す韓国人ガイドによる、エッフェル塔・凱旋門・シャンゼリゼ大通り・コンコルド広場・ノートルダム寺院・ルーブル博物館などの案内に仕事を忘れて一人の旅行客として楽しんでいたものだった。三日目はパリ郊外のヴェルサイユ宮殿の見学、フランスの歴史に対する知識がほとんどなく、美術等にあまり関心のない私であったが宮殿内を案内されると、お客様そっちのけでガイドの説明に耳を傾けて楽しんでいたことを思い出す。
そんなツアーの中で一番の思い出は、パリでの最後の夜、夕食を終えホテルに戻って部屋でのんびりしている時の出来事であった。部屋のドアがノックされた、ドアを開けると、お客様の一人がパリジェンヌを伴っているではないか、「どうしたんですか?」と問うと、お客様は彼女との出会いのいきさつを話したあと、彼女から日本語のエアメールを見せられて英語に訳して欲しいと言われたのでが、自分には出来ないので、添乗員なら訳せるのではないかと彼女を伴って私の部屋を訪ねてきたということでした。
その手紙を私は手に取って眼を通すと以前彼女が相手をした日本人の若者からのラブレターでした。彼女は一人の乙女のような雰囲気で私のつたない訳を聞いていました。そして手紙を読み終えると、彼女は手紙の内容を十分に理解して満足げな表情をうかべ喜んでいました。
そして「あなたにお礼をしたい、お礼として、わたしの体で」と、もちろん丁重にお断りしました。その時、こんな商売をしている女性でも、彼女が純真な一人の女性になっていたこと、またこの手紙を書いた日本人の青年と彼女の間に生まれた淡い恋心を美しいものと感じたことを今でもテレビ等でパリの街が映し出されると、頭の一部をよぎる思い出です。
その後パリには10数回訪れました、回を重ねるたびにパリの素晴らしさが増してくる魅力ある街の一つだと思います。
エッフェル塔とセーヌ川
凱旋門とシャンゼリゼ通り
ノートルダム寺院
ルーブル美術館
コンコルド広場




